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龍輪樹
tatsuwa itsuki

私は音に色と質感を感じる共感覚があり、小 さな頃は実際に眼に見える色と感じる色彩の差に戸惑いがありました。 それは外界の光が、人の髪や瞳に反射して一瞬一瞬に移り変わっているのをサブリミナルの様に感じているのだと思い、その一瞬の光を捉えたいと思って絵を描いていました。 共感覚という言葉を知った時、感じた色彩を何にも仮託せずそのまま表現してみようと、抽象画を始めました。 しかし、私にとって「髪」がずっと表現する上で中心にあり、何を描くにも「髪」ひいてはその髪を持つ「人」が私の中に確固として存在するのだと、改めて実感しました。 私の描く「人」は時に人間ではなく、音や、別の生き物や、自然現象や、ただの感情の一欠片や、概念である時もあります。 私の感じる「髪」と「人」の表現をこれからも追求していきます。 宜しくお願いいたします。